今回は映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』を見てきたので、あらすじ・感想・評価・考察などをネタバレ有でご紹介したいと思います。
2021年に公開された『美少女戦士セーラームーンEternal』の続きですね。今回も前後編に分かれていましたが、両方見てきました!
こんな人に読んでもらいたい!
- 映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』をまだ見ていない人
- とりあえずどんな作品かを知りたい人
- 映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』は、映画館で見るに値するかを知りたい人
この記事を読んで戴ければ映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』の魅力を知れるだけでなく、きっと映画館に見に行きたくなることでしょう。
【追記】映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』の映像ソフトはコチラ。
映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』のあらすじ【ネタバレ有】
月野うさぎたちは、束の間の平和を取り戻し、普通の女子高生としての生活を送っていた。
その矢先、うさぎの恋人である地場衛がアメリカへ留学することに。衛の見送りの空港で、うさぎは衛から婚約指輪を渡される。ふたりが未来を誓った直後、衛は何者かの手によってうさぎの目の前で消滅させられてしまう。衛が消えた現実を受け止めきれないうさぎは、その記憶を心の奥底にしまい込んでしまった。そんな中、うさぎたちの前に、突如セーラーギャラクシア率いるシャドウ・ギャラクティカ、そしてセーラースターライツが現れる。セーラースターライツが敵か味方かわからないまま、セーラー戦士たちは圧倒的な強さを持つセーラーギャラクシアに、力の源である”セーラー・クリスタル”を奪われ、次々と消されていく。
絶望的な状況の中、うさぎはセーラー戦士としてセーラーギャラクシアへ最後の戦いを挑んでいく。ふたたび自分の愛する人たちに出会えることを信じて―――。
『美少女戦士セーラームーンCosmos』のストーリー
さて、おおまかなストーリーですが―――
束の間の平和を謳歌するうさぎたち。そんな中、アメリカ留学するはずだった衛が、うさぎの目の前でセーラーギャラクシアに消滅させられてしまう。
セーラーギャラクシア率いるシャドウ・ギャラクティカは、地球のセーラー戦士たちも襲撃。その身に宿る「セーラークリスタル」を奪われ、うさぎ以外消滅。
同じように襲撃されて地球へと逃げてきたセーラー戦士・セーラースターライツや、彼女たちが守護するプリンセス・火球と共に敵の本拠地へ乗り込むことに。
敵の反撃を受けてスターライツや火球もやられてしまう中、未来へと戻っていたちびうさや、「ちびちび」と名乗るセーラー戦士の協力を得てギャラクシアと対峙するセーラームーン。
そして現れる真なる敵・カオス。ギャラクシアはカオスとセーラームーンの共倒れを狙っていたのだが、失敗。ブレスレットが砕け散って消滅してしまう。
戦いを終わらせるには全てを消滅させるしかないと「ちびちび」は提案してくるが、セーラームーンはカオスを内側から包み込み、受け入れることで抑え込むことに成功し、ハッピーエンド。
―――ってカンジですかね。
こちらは2014年7月のネット配信された『美少女戦士セーラームーンCrystal』から続く、劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』からのラスト作品ってカンジでしたね。
なので1992年から始まったテレビアニメ版とは大分イメージなどなどが異なりますので、あの頃のテレビアニメ版が好きだった!って人は少し注意が必要です笑
映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』の感想・評価・考察【ネタバレ有】
ココからは実際に映画『美少女戦士セーラームーンCosmos』を見てきた私の感想や評価、考察などをネタバレ有で語っていきたいと思います。
90年代のアニメ版とは違う、原作忠実のストーリー
アニメ「美少女戦士セーラームーン」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのが90年代にテレビ朝日で放送されていた頃のアニメを思い浮かべることでしょう。
ですがあの頃のアニメ「美少女戦士セーラームーン」は、実は原作とは大分違う設定・ストーリー展開だったんですよ。
アニメにするにあたり、色々しがらみ的なモノなんかがあったんでしょうね。。。原作漫画の作者である武内直子先生とアニメスタッフとの間には軋轢があったと言われていたりもしますし。
そんなこともあったからか、2014年に原作漫画に忠実なアニメ化を目指した『美少女戦士セーラームーンCrystal』が制作され、ネット配信・深夜アニメ放送されました。
原作3期まで制作された『美少女戦士セーラームーンCrystal』は、その後劇場版『劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal』として第4期が2021年に前後編で公開。
そして今回、第5期として『美少女戦士セーラームーンCosmos』が前後編で公開されることになったわけです。
つまり―――原作漫画作者・武内直子先生納得の原作忠実アニメ映画になったということなんですよね。
なので90年代のテレビアニメ版しか見たことない人が、いきなりこの映画を見に行くと少し戸惑うかもしれませんね。
特に今回の『美少女戦士セーラームーンCosmos』は、テレビアニメ版『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』と同じ第5期になるわけですが、全く別物レベルに感じることでしょう。
特に『ちびちび』やセーラーギャラクシア、カオスに関わる設定的な部分が全く異なる為、ストーリー展開が全然違います。
それを踏まえた上で見てほしいですね。
キャラクター多数出演するからこそ、使い捨てが酷い笑
今回の『美少女戦士セーラームーンCosmos』は、原作5期―――つまり最終章にあたる為、キャラクターがとにかく出まくるカンジです。
ウラヌス・ネプチューン・プルート・サターンを筆頭に、ちびうさやセーラーカルテット、さらには火川神社のファボス・ディモスも登場します。
その上で新キャラであるスターライツやセーラー火球、セーラーギャラクシアなど、太陽系以外のセーラー戦士が多数登場します。
なので―――とにかく使い捨て感が凄いです。どんどん出てきてはあっという間にやられていくカンジですね。
前編で太陽系セーラー戦士は全滅(後半に敵として少し登場)しますし、後編の序盤でスターライツや火球もやられ……さらにギャラクシアもそれほど活躍することなくカオスにやられ……
さらにそんなカンジですぐに退場してしまうのに、90年代のテレビアニメ版のようにラストシーンに登場しなかったりして。。。とにかく今回の映画はうさぎ以外の扱いが酷いです。
なのでセーラームーン以外の、推しのセーラー戦士がいる人からすると不満を感じてしまうことでしょうね。
それぞれ1つくらいは目立つシーンが用意されていますが、物足りなかったですね。まぁ仕方のないことかもしれませんが。。。
そんなセーラームーン以外のシーンで、個人的におすすめのシーンを1つ紹介。
前編にて、火野レイ・愛野美奈子がスターライツの3人と対峙するシーンですね。
ココで美奈子が「彼氏が欲しい」みたいな発言をした際に、スターライツの1人が「本当は1人の為に全てを捧げると決めているくせに」と言われて、レイ・美奈子が「そうよ、悪い?」と答えるシーンです。
プリンセスであるうさぎの為に全てを捧げると、その覚悟を見せつけるシーン……とにかくカッコいいシーンですから、そこに注目してもらいたいです。
やはり前後編でも表現しきれない量のストーリーだった
上記の「キャラ使い捨て感が凄い」件にも繋がってくる話ではありますが、やはり前後編の2つにわけても表現しきれてない量のストーリーでしたね。
とにかく展開が早いです。時間をかけて表現できないことが如実に伝わってくる構成だったと言わざるを得ません。
敵のセーラー戦士が現れて、太陽系セーラー戦士がやられてから敵を倒すまで一瞬の出来事ですし、スターライツの星野 光がうさぎに片思いするまでも一瞬です笑
なんで映画にしたんですかね。。。やっぱり製作費の問題? まぁラストだから映画で華々しく!っていうのもわかる気がしますが、ラストだからこそ細かく表現して欲しかったと思います。
相変わらずの「漫画原作のアニメ映画あるある」ってカンジですね。上手くまとまってはいますが、詰め込み感は否めないっていうね。
その辺りは覚悟を以てご覧ください笑
作画のレベルは微妙
正直に言います。作画は微妙です。
まず各キャラクターの変身シーンは、力を入れているんだか入れてないんだかってカンジでした。尺の問題があって端折っているのはわかりますが、細部が雑です。
酷く感じたのは必殺技シーンです。
各キャラクターの必殺技の作画クオリティに関して言えば、90年代のテレビアニメ版の後半の作画の方が圧倒的に上です。
さらに後編で操られた太陽系セーラー戦士が使う合体技……あまりにも酷い表現過ぎて言葉が出ませんでした。。。何せ静止画でしたからね、マジで。酷過ぎてびっくりしました。
そうかと思えば、セーラームーンとセーラーギャラクシアとのバトルシーンは、序盤だけやたらスピード感のある作画でクオリティがそれなりに高い印象なんです。
だから微妙なんですよね。。。まぁ「バトルがメインではない!」ってことなんでしょう。少女漫画原作ですから、あくまでストーリー重視ってことなんだと思います。
ですが90年代のテレビアニメ版を見たことのある人は当然比較してしまうでしょうから、クオリティの低さを感じてしまうことは否めませんね。残念でした。
実写版・火野レイが、声優として登場
今作のキーキャラクターとして登場する「セーラーコスモス」と「ガーディアンコスモス」。
実はこのセーラームーンの究極の姿である宇宙最強の戦士『セーラーコスモス』と、セーラークリスタル「コスモス・シード」の守護星霊である「ガーディアンコスモス」は、同じ人が声を担当しています。
この2人の声を担当したのは―――実写版セーラームーンにて「セーラーマーズ・火野レイ」を演じたこともあるこの方! 女優の北川景子さんなんです。
因みに北川景子さんは、今回の配役に対して次のようにコメントしています。
「私が演じるのはセーラームーンの遠い未来の究極の姿。私のなかでのセーラームーンは三石琴乃さんか、実写の沢井美優さんのどちらかしかしっくりこなかったんです。だからどうなんだろう、と自分のなかに迷いがありました。だけど、みんなが『絶対やったほうがいい』と、実写放送から20年のタイミングで自分たちのなかから「美少女戦士セーラームーン」という作品に携わる戦士が出るのは、うれしいからやってほしいといってもらえて。それが本当に決め手になりました」
引用:日本海新聞
また同インタビューにて「アフレコは難しさしかなかった」なども語っていますので、気になる方は是非読んでみてはいかがでしょうか。
【まとめ】壮大な展開であり、そしてラストな作品でした!
いかがでしょうか。最後となる第5期ということで本当に壮大な展開であり、そしてそれにふさわしいラストではあったと思います。
ですがセーラーコスモスと、そしてセーラーカオスのと長い戦いの日々がこの後にも続くことを考えると、もしかしたら武内直子先生完全監修のオリジナル続編が生まれるかもしれませんね。
ともあれ、誰しもが知る大作です。そのラストである本映画は十二分に見る価値のあった映画だと思いますよ。
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