今回は映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』を見てきたので、あらすじ・感想・評価・考察・原作漫画との違いなどをネタバレ有でご紹介したいと思います。
あのスラムダンクが映画化するなんて……リアルタイム世代ではない私でも、流石に超テンションが上がりましたね!
こんな人に読んでもらいたい!
- 映画『THE FIRST SLAM DUNK』をまだ見ていない人
- とりあえずどんな作品かを知りたい人
- 映画『 THE FIRST SLAM DUNK』は、映画館で見るに値するかを知りたい人
この記事を読んで戴ければ、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の魅力を知れるだけでなく、きっと映画館に見に行きたくなることでしょう。
【追記】映画『THE FIRST SLAM DUNK』の映像ソフトはこちら。
映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』のあらすじ【ネタバレ有】
週刊少年ジャンプ(集英社)1990年42号から1996年27号まで連載された、井上雄彦による少年漫画。
高校バスケを題材に選手たちの人間的成長を描き、国内におけるシリーズ累計発行部数は1億2000万部以上。その影響からバスケを始める少年少女が続出し、テレビアニメ(1993年10月~1996年3月)やゲームなども製作された。
2006年、若いバスケットボール選手を支援するための「スラムダンク奨学金」が設立される。
2018年、全カバーイラスト描き下ろし、物語の節目ごとに巻を区切り直した新装再編版(全20巻)刊行。
2020年、イラスト集『PLUS / SLAM DUNK ILLUSTRATIONS 2』刊行、連載開始から30周年を迎えた。
山王戦です笑
この映画『THE FIRST SLAM DUNK』は2022年12月3日(土)に劇場公開されたのですが、その映画の内容(あらすじ)については「事前に公表しない」という珍しいスタンスを取りました。
なので様々な憶測や考察が世の中に生まれたわけですが、中身は「山王戦」でした。
これが全てってカンジですね。回想的なモノはかなり間に挟んできますが、基本的にはそれ以外はない感じだったので、まさにファンが待ち望んだ一戦が見られる映画でした。
映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』の感想・評価・考察・原作漫画との違い【ネタバレ有】
ココからは実際に映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』を見てきた私の感想や評価、考察、原作漫画との違いなどをネタバレ有で語っていきたいと思います。
完全に「宮城リョータ」が主役のスラムダンクだった笑
まずはココに触れないといけないですね……そもそもこの原作漫画「スラムダンク」は、不良高校生・桜木花道がバスケ部に入り、全国制覇を目指す漫画でした。
ですがこの映画『THE FIRST SLAMDUNK』は、完全に主役が「宮城リョータ」になってましたね笑
宮城リョータは、桜木花道が所属する湘北バスケ部の先輩で問題児の切り込み隊長PG(ポイントガード)です。
確かに5人しかいないスタメンの1人なので重要なキャラクターではあるのですが、やはりサブキャラという印象の強いキャラクターでした。
それがまさかの主役抜擢! びっくりしましたね。。。ただこれについては賛否両論かもしれません。
5人の中で一番バックボーンがないというか、あまり深堀されなかったキャラクターではあったので、新たな魅力が足されたカンジがあって、より面白くなったなぁと感じました。
きっと宮城リョータファンからしたらマジでたまらないシナリオだったことでしょう。。。ですが反面、「桜木花道が主役!」派からしたら不満はあるかもなと思いました。
完全に桜木花道がムードメーカーというか、お騒がせキャラに成り下がってましたからね。。。流川楓や三井寿についても、少し扱いが軽く感じたのでその辺りも風当たりが強そうだなと思いました。
とはいえこの手のタイプは、誰かにスポットが当たればそのファンが喜んで、当たらなかったらそのファンから不満が出るモノだと思うのでしょうがないですね。
ただ気になったのは、スラムダンクを全く知らない人がこの映画を見たら「誰が主役なのか?」は分からないだろうなってことですかね。
宮城リョータが主軸で進んでいくカンジのシナリオなのに、試合のラストはあの名シーンですからね……そのちぐはぐ感は、少し気になる所ではありました。
ですがそれは置いておいても、この宮城リョータのスラムダンクのシナリオの出来は素晴らしかったです。感動して涙を流してしまいそうでした!
是非ともあの不良の問題児の裏にはどんな過去があるのか、劇場で楽しんで戴きたいです。
せめて前後編にしてほしかった泣
これも何気に1番言いたいことでもあります。
この映画『THE FIRST SLAMDUNK(スラムダンク)』は約2時間くらいの上映時間なのですが……せめて前後編にしてほしかった!
ネタバレになりますが、この『THE FIRST SLAMDUNK』は山王戦メインのシナリオなので、原作漫画は25~31巻までの6巻分になります。
無理ですって、6巻分を2時間にまとめるのは! もっと時間をかけて欲しかったよ!
上記にも書きましたが宮城リョータ主役のシナリオということもあって、その中に回想も挟むんですよ? テンポが良いと言えば聞こえが良いかもしれませんが、個人的には移り変わりが早すぎでした。
山王戦って、5人それぞれが主役になるタイミングがあって、それぞれが面白いのに、その1つ1つに割り当てられている時間が短すぎですよ。
個人的にはせめて前後編にしてもらって、前編は宮城リョータ・三井寿・赤木剛憲メインにして、後編は桜木花道・流川楓メインにするカンジの構成にしてほしかったですね。
そうすればより長くスラムダンクを楽しめたのに……ちょっと残念でした。欲を言えばそれぞれを主役にして5部作くらいのシリーズ映画にしてもらいたいくらいです。
ですがそんな風に考察している人もいらっしゃるようなので、もしかしたら続編は出るかもしれませんね。
原作漫画を読んでくること前提の映画だった
この映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』の原作となっているのは、ご存知少年ジャンプで連載されていた漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)』です。
全31巻で完結している漫画なのですが、この映画はその原作漫画を読んでくることが前提となっている印象を受ける映画でした。
説明が一切なかった
まず先程から述べている通りで、この映画『THE FIRST SLAM DUNK』は山王戦メインの映画なのですが、そこに至るまでの説明が一切ありませんでした。
いきなり山王戦が始まるところからスタートするカンジです。
普通のアニメなら、試合がメインならその試合が始まる前に観客などのモブキャラが「それまでのあらすじ」を説明するセリフが入りそうなものですが、全くありませんでした。
なので主人公たち湘北高校バスケ部についての説明が一切ないんです。合間合間にそれぞれのキャラクターにどんな経緯があったのかのシーンが挟まりますが、かなりカットされています。
特に三井寿については、かなり扱いが酷いというか……映画のシーンだけだと「バスケがしたいです」はなかったんじゃないか?くらいです。
そんなこんなで、まずは「ココに至るまではわかってるよね?」ぐらいのカンジでスタートするわけですが……その中身についても、漫画を読んでいることが前提だなと感じさせます。
ナレーションも一切なかった
テレビアニメ版『SLAM DUNK』を見たことがある人ならお分かりいただけることでしょう。
ナレーションがないので、要所要所の説明がないんです。
キャラクター達がどんな考え・思考・思惑があって行動したのかなどの説明がないから「行動の意味がわからない」って人も多いことでしょう。
ネタバレを含みますが、例を挙げるならラスト付近で「山王の監督がタイムを取ろうとするも取り消す」シーンがあります。
アレは「山王が逆転され、ココで一度タイムを取りたいと思うも、湘北側が桜木花道の限界を見越して小暮君と交代させようとしているのを見て、ココで交代のタイミングを与えるより選手のゲームメイクを信じることにして取り消す」っていうシーンです。
本当は「既に湘北はタイムを使い切っている」ことなど、もっと深堀出来るシーンではあるのですが、そこは置いておいて……これは漫画ではナレーションで説明してくれているシーンなんです。
ですがナレーションがないので、ただただ取り消すだけになっているカンジなんです。きっと漫画を読んでいないと全然わからないことでしょう。そんなシーンが多いんですよね。
とはいえ見え方が違うというだけで、原作漫画を読まずに映画を見に来ても十二分に面白い映画だと思っています。
ですが個人的にはより楽しむためには是非事前に原作漫画を読んできてから見に行って欲しいですね。バスケの細かいルール的なモノもあるので、その方がわかりやすいのは間違いないです。
とにかく作画・演出・音楽が素晴らしかった!
この映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』において一番評価されるべき点はココですね。
もうとにかく映像が素晴らしかった! 作画・演出・音楽のクオリティが高すぎてびっくりしました!
テレビアニメ版『SLAM DUNK(スラムダンク)』を見たことのある人にはわかるかと思いますが、あの頃のテレビアニメって映像についてはその回ごとに当たり外れがありますよね。
この回の映像はイイカンジなのに、この回の映像は手抜き過ぎない?ってカンジで、とにかく映像がビミョーだなという印象が強いことでしょう。
ですがこの映画『THE FIRST SLAM DUNK』は違いますね! 細部に至るまで本当に作り込まれているのが見て取れます。
「3Dなのがちょっと……」と不安視されていましたが、全然アリ!でしたよ。本当に細かく、そして正確に描かれていて、素晴らしかったです。
演出もね、ホント凄かった!
ネタバレになりますが、最後の攻防前の緊張感を伝える演出で「宮城リョータの顔から汗がしたたり落ちるシーン」なんかは漫画にはないカットで、思わず息を飲んでしまうレベルです。
さらに最後の湘北の攻めの時に、敢えて無音にして作画のタッチを変えて緊張感を出す演出なんかも前代未聞なカンジで、言葉になりませんでしたね。
そして試合中に流れる音楽も凝っているんですよ。。。その時の試合の展開やキャラクターたちの心情などに合わせてきているので、とにかく映像作品としてのクオリティが抜群でした!
きっとこれこそが井上雄彦先生が表現したかった映像なんでしょうね。。。
例えスラムダンクを知らなくても、スラムダンク自体に興味がなくても、この映像を見るだけで見に来た価値があると感じさせるレベルの凄さでした!
本当のバスケの試合を見ているかのようなリアリティ
なんだかんだいっても漫画が原作ですからね。。。漫画ならではの作画・演出があるのだと思っていたのですが、バスケのシーンにおいてはそれらがありませんでした。
この映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』は、マジで実際のバスケの試合を見ているかのようなリアリティが追及されている映画でしたね。
この辺りは「バスケを知っている人」と「あまり知らない人」とでは違いがある部分ではありますが、まずは誰もがわかるところから。
マジでキャラクターがずっと動いている
そりゃ試合中だから当たり前だと思うのですが、アニメの世界では動きを押さえてしまうこともしばしばです。
例えば「ドリブルしながらパスを出す相手を探している」シーンがあったら、普通のアニメなら「右手だけはドリブルしていて動いているが、足(体)は全く動いていない」ことが多いです。
ですがこの映画では、ちゃんとボールを取られまいと様々なドリブルのテクニックを駆使しながら右へ左へ動きつつ、パスする相手を探すような動きをします。
さらに普通のアニメなら「ボールを持っているキャラクター」以外は動かない(背景)になってることも多いのですが、この映画ではちゃんと動いていますね。
これだけでもかなりリアリティが追及されていますが、さらに「バスケを知っている人」から見るとよりリアリティ感が凄いです。
例えば「赤木剛憲がスクリーンすることで三井寿をフリーにする」シーンなんかは名シーンの1つですが、そのシーン1つとっても漫画とは全然違います。
漫画ならただただ壁になるだけみたいなカットしかないのですが、この映画だと複雑な動きで翻弄しつつもスクリーンするシーンになってたりします。
動きの1つ1つが単純じゃないんですよね。ドリブル1つフェイク1つ取っても、とにかくリアリティを追及されている感じがして、こだわりが半端ないです。
スピード感がある
スピード感はかなり意識されていると思われます。
普通のアニメだと、重要なシーンなどはスローモーションをかけてより際立出せる演出がなされるのですが、この映画ではスローモーション演出はかなり抑えられていますね。
なので名シーンの印象がガツンと来ないのはありますが、その分試合はスピード感があってバスケの魅力がより際立っている感じがします。
映像同様で、この辺りがバスケ経験者である井上雄彦先生が描きたかったカンジなのかもしれませんね。
物議を醸しだした「声優の交代」について
この映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』は、公開前に色々と物議を醸しだした問題点がありました。
それは「前売りチケット販売後に声優の交代が発表された件」ですね。正直私も事前にアニメを全て見ていたので「なんで変えちゃうの!?」と思ったことは間違いないです。
なので若干の不安を抱えつつもこの映画『THE FIRST SLAM DUNK』を見に行ったわけですが……
正直に言いますが、見た結果として私はやはり「交代してほしくなかった」と思ってしまいました。
これはあくまでも私の感想です。「交代しても全然良かった!」という感想の人もいらっしゃるでしょうし、その意見を否定するつもりもありません。
まずどう変わったのかをまとめます。
キャラクター名 | アニメ版声優 (他の出演作品・キャラ名) |
映画版声優 (他の出演作品・キャラ名) |
---|---|---|
桜木花道 | 草尾毅 (ドラゴンボール超 トランクス) |
木村昴 (ドラえもん ジャイアン) |
流川楓 | 緑川光 (新機動戦記ガンダムW ヒイロ・ユイ) |
神尾晋一郎 (あんさんぶるスターズ! 鬼龍紅郎) |
宮城リョータ | 塩屋翼 (ジョジョの奇妙な冒険 ウィル・A・ツェペリ) |
仲村宗悟 (ブルーロック 我牙丸吟) |
三井寿 | 置鮎龍太郎 (トリコ トリコ) |
笠間淳 (ガンダムビルドダイバーズ クジョウ・キョウヤ) |
赤木剛憲 | 梁田清之 (BLACK LAGOON 松崎銀次) |
三宅健太 (僕のヒーローアカデミア オールマイト) |
この映画『THE FIRST SLAM DUNK』出演の声優さんは、上記の5人以外は未発表で劇場公開されるという変わったカンジだったわけですが……まず1つ言いたいことがあります。
セリフ自体が少なかった
この映画『THE FIRST SLAM DUNK』は、セリフ自体がかなり少ないです。
この辺りもリアリティを追求した結果だと思います。試合中に話なんてそんなにしませんし、そんな時間もありませんからね。特に相手チームの選手と会話なんて、まずしませんよね。
その上で私があまり詳しくないからかもしれませんが、この映画『THE FIRST SLAM DUNK』には、全体的に誰もが知るような有名声優さんは起用されていない印象です。
確かに木村昴さんとか、三宅健太さんとか、後は上記には記載していませんが坂本真綾さんなども起用されていましたが、アニメ版と比べると……という印象です。
これは「製作費的にきつかった」のかな?……なんて邪推してしまいますね笑 あまりセリフもないから出演料が高くなりがちな有名声優さんの起用を渋ったのかな?……なんて笑
あえて「これからの声優さんにチャンスを与えた」とか「声優さんの力をなるべく借りない作品にしたかった」のかもしれませんけどね……もちろんコレもただの想像ですけど笑
主要メンバーの声優交代について
まず「宮城リョータ」と「赤木剛憲」ついては、それほど違和感がなかった印象です。
アニメ版の声優さんの声に近めだったこともありますが、体格やキャラクターのイメージからそれほどかけ離れていなかったからだと思います。
ですがそれ以外―――「桜木花道」「流川楓」「三井寿」については、正直残念だったと言わざるを得ないというのが私の率直な感想です。
まず「流川楓」ですが、個人的にはシャープというか、キレのあるキャラクターな印象なのですが、この映画の声だと「声が太すぎる」と感じました。
「流川楓」自体がイケメンだから、声もイケメンであってほしかったというのもあるかもしれません。
これは「三井寿」についても同様です。「流川楓」と並んで2大人気キャラでもある「三井寿」の声となるとちょっと……と思ってしまいました。
そして「桜木花道」なんですが……これは「残念だった」と思う反面「仕方がないのかな」とも思う交代でしたね。
何故ならこの映画は上記にも記載した通りで「宮城リョータが主役のスラムダンク」だからです。
アニメ版の桜木花道の声優さんである草尾毅さんの声って、マジで熱血系主人公の声ってカンジなんですよね。
なのでこの映画でも草尾毅さんが桜木花道の声を担当すると、完全に宮城リョータが喰われちゃうことでしょう笑
まぁ正直草尾毅さん・緑川光さん・置鮎龍太郎さんは超有名声優さんですから、その方たちの「桜木花道」「流川楓」「三井寿」と比べてしまっているから「残念」と感じている可能性はあると思います。
そんなカンジで公開前に物議を醸しだしたわけですが……結果として公開後のSNSやニュースを見る限り、作品自体は肯定的に受け入れられているみたいです。
なのでこちらも賛否両論ということなのでしょう。皆様ならどう感じるのか、是非見に行ってみて確認されてはいかがでしょうか。
最後に。
アニメ版で「赤木剛憲」の声を担当されていた声優・梁田清之さんが、この映画公開直前の2022年11月14日にガンによりお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
原作漫画との違いについて
原作ありきの映像化には良くある「原作漫画との違い」についてですが、正直かなりの数が見て取れましたが、その前に前提的なモノがあります。
この映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』では、かなりのシーンがカットされているということです。
それらを含めた上で、下記にまとめます。
- 宮城リョータ関連のシナリオは完全オリジナル
- 河田(弟)登場からの桜木花道との対決シーンはオールカット
- 森重寛などのキャラクターは一切出てこない(海南の選手も出てこない)
- 割烹着姿の魚住純がかつらむきするシーンがない(出てこない)
- 沢北の過去シーンはオールカット
- 三井寿がバスケ部を潰しにくる回想が表現されていない
- 小学校・中学校時代に宮城リョータと三井寿は出会っている(原作にはない)
- 赤木晴子への告白シーンはオールカット
- 沢北が試合に負けて泣き崩れる(原作にはない)
などがあります。もちろん覚えている範囲ですので、抜けている部分も多々あるかと思いますが、その辺りはご了承ください。
その上で、個人的に言いたい点は2つ。
「三井寿」について
「なぜバスケ部を辞めて不良になったのか」などの背景が回想シーンで描かれていないのです。
「諦めたら試合終了だよ」など安西先生絡みもなければ、三井寿が中学MVPなのかどうかもわかりません。
ただ単純に生意気だった宮城リョータを集団でボコったかと思ったら、いきなり髪を切ってバスケ部に戻ってくるっていう、全てをすっ飛ばした回想シーンしかないんですよ。
「沢北栄治」について
試合終了後に廊下で泣き崩れるシーンがあるのですが、正直あり得ないと思います。
原作漫画では、沢北は小さい頃に父親と毎日1on1をして負け続けており、「挑戦を生きがいとする」ような性格であることから、負けることがそれほど辛い経験だったとは思えないからです。
まぁこれについてはこの映画では沢北の過去がオールカットされていることから、その生い立ち・性格が改変されて「負けたことがない天才プレイヤー」になっているのだと思われます。
それを印象付けるようなシーンも追加されていますので、間違いないかと。
その他にも気になる点やより良くなった点・残念だと感じる点は数多くあります。その辺りを確認するように見て見るのも面白いことでしょう。
【まとめ】最高のバスケアニメ作品でした!
いかがでしょうか。良いも悪いも含めて公開前から話題に挙がっていた映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』でしたが、総じていえば十二分に面白いアニメでした。
もし仮に感想を一言でまとめるとすれば「マジでリアルのバスケの試合を見ているかのような迫力のある映画」でした。
そこに宮城リョータというキャラクターを深堀して感動まで生んでくるシナリオが入ってくるカンジで……事前にあった不平や不満を力技でねじ伏せられた感じがします笑
まぁ作品への思い入れ具合によっては賛否両論になるのは仕方ないですかね。それはそれほどまでに原作の漫画が素晴らしいのだということなのだと思います。
ともあれ、スラムダンクが好きな人もそれ程詳しくない人も、バスケが好きな人もそうではない人も楽しめる映画ですので、気になった人は是非映画館へ。
【追記】映画『THE FIRST SLAM DUNK』の映像ソフトはこちら。
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